テレビをつければ、コートの真ん中で力強くスパイクを打ち込む長身の選手がいた——「サオリン」こと木村沙織さん。17歳で日本代表入りした「スーパー女子高生」から、五輪4大会連続出場、そしてロンドン五輪でのメダル獲得まで、2000年代から2010年代にかけての女子バレー人気を引っ張った文字どおりのエースでした。そんな彼女も2017年に現役を引退してから、もう約9年。「あのサオリン、今は何してるんだろう?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。実は今、木村さんは一児の母として、そしてバレーボールの“伝える人”として、新しいステージで精力的に動いています。2026年現在の木村沙織さんの「今」を、全盛期の活躍から振り返りつつまとめました。

01木村沙織のプロフィール

本名
木村 沙織(きむら さおり)
愛称
サオリン
生年月日
1986年8月19日(39歳)
出身地
埼玉県八潮市
身長
185cm
ポジション
アウトサイドヒッター(OH)
主な活動
元バレーボール女子日本代表・タレント・バレーボール普及活動
主な成績
五輪4大会連続出場、ロンドン五輪銅メダル(2012年)

身長185cmという恵まれた体格と、優しげな笑顔。コートでの迫力と素顔のギャップも、サオリンが幅広い世代に愛された理由のひとつでしたね。

02全盛期の活躍――スーパー女子高生からエースへ

17歳での代表入りと「スーパー女子高生」フィーバー

木村沙織さんの名前が全国区になったのは、まだ高校生だった2003年のこと。成徳学園(現・下北沢成徳高校)の選手として、17歳という若さで女子日本代表に初召集されます。長身からしなやかに打ち込むスパイクと、堂々としたプレーぶりは、当時「スーパー女子高生」と呼ばれて大きな注目を集めました。

そして翌2004年のアテネ五輪に出場。10代で五輪の大舞台に立つという経験は、その後の長いキャリアの確かな土台になりました。テレビで彼女のプレーを見て「バレーって面白い」と思った方も、多かったのではないでしょうか。

五輪4大会連続出場という金字塔

木村さんのキャリアを語るうえで外せないのが、アテネ(2004年)、北京(2008年)、ロンドン(2012年)、リオデジャネイロ(2016年)と、五輪4大会連続で出場を果たしたことです。これは女子インドアバレーの日本選手として史上初の記録。約12年間、第一線で日本代表のユニフォームを着続けたわけで、これがどれだけ大変なことか、想像するだけで頭が下がります。

特にリオデジャネイロ五輪では、チームのキャプテンとして日本代表をけん引。若手の頃に背中を見てもらう側だったサオリンが、いつの間にかチームを引っ張る立場になっていたんですね。

ロンドン五輪銅メダル――28年ぶりの快挙

そして木村さんの全盛期を象徴するのが、2012年ロンドン五輪での銅メダル獲得です。女子バレー日本代表にとって、これは1984年ロサンゼルス五輪以来、実に28年ぶりとなるメダルでした。

この大会で木村さんはエースとして得点を量産し、チームの躍進を支えました。メダルが決まった瞬間の歓喜の輪は、リアルタイムで見ていた方の記憶にも強く残っているはず。「火の鳥NIPPON」の中心選手として、彼女が日本中を熱くさせた、まさにキャリアの頂点でした。

海外でのプレーと国内リーグでの実績

木村さんは国内では東レ・アローズに長く所属し、エースとして数々のタイトル争いに貢献しました。2009/10シーズンにはVプレミアリーグのMVPを受賞し、レギュラーラウンドでの得点は日本記録に。

さらに2012年からは、当時の世界最高峰リーグのひとつだったトルコへ単身渡り、ワクフバンクやガラタサライといった強豪クラブでプレー。世界トップレベルの環境に自ら飛び込んでいったその姿勢にも、彼女の負けず嫌いな一面がよく表れていました。

03引退とその後の歩み

華やかなキャリアを駆け抜けた木村さんですが、長年トップで戦い続けた身体には相応の負担も蓄積していました。リオ五輪を区切りに、木村さんは現役引退を決断します。

  • 2003年高校在学中の17歳で女子日本代表に初召集。「スーパー女子高生」として注目を集める。
  • 2004年8月アテネ五輪に出場。10代で五輪の大舞台を経験する。
  • 2012年8月ロンドン五輪で銅メダル獲得。28年ぶりのメダルにエースとして貢献。
  • 2012〜2014年トルコの強豪クラブ(ワクフバンク、ガラタサライ)でプレーし、世界の舞台に挑む。
  • 2016年8月リオデジャネイロ五輪にキャプテンとして出場。4大会連続出場を達成。
  • 2016年12月元男子バレーボール選手の日高裕次郎さんと結婚。
  • 2017年3月記者会見を開き、正式に現役引退を表明。
  • 2019年10月夫とともに大阪でカフェ「SUNNY thirty two club(32)」をオープン。
  • 2023年2月第一子となる長男を出産。一児の母に。
  • 2023年末大阪のカフェを閉店。その後は活動拠点を都内へ移す。

引退後の木村さんは、一気にビジネスやメディアへ活動の幅を広げていきました。特に印象的なのが、夫婦で挑戦したカフェ経営です。

実はこのカフェ、オープン当日に木村さん自身が体調を崩して救急搬送されるというハプニングもあったそうで、何かと話題に事欠かない船出でした。コーヒーや雑貨にこだわった居心地のいい空間として地元でも親しまれましたが、2023年末に閉店。出産・育児という人生の新しいフェーズと重なったこともあり、ひとつの区切りをつけた形になりました。

04結婚・出産と家族のかたち

中学時代からの縁で結ばれた夫婦

木村さんは2016年12月31日、元男子バレーボール選手の日高裕次郎さんと結婚しました。お二人は中学生の頃から面識があったそうで、長い時間を経て再会し、結ばれたというのは何だかドラマチックですね。同じバレーボールというフィールドで戦ってきた者同士だからこそ、お互いの大変さも喜びも分かち合えるのかもしれません。

なお、木村さんの実妹である木村美里さんも元バレーボール選手。まさにバレー一家といえる環境で、家族ぐるみでこの競技と向き合ってきた人なんです。

待望の第一子と「母」としての日々

結婚から数年、妊活の時期を経て、木村さんは2023年2月に第一子となる長男を出産しました。妊娠・出産までには少し時間がかかったことも、後にメディアで率直に語っています。

母になってからの木村さんは、SNSやインタビューで「家族との時間が生活の多くを占めている」と話しており、コートで見せていた勝負師の顔とはまた違う、穏やかな表情を見せるようになりました。育児に追われて「3日ほど洗濯物が干しっぱなしになることもある」なんてエピソードを飾らずに明かすあたりも、等身大で好感が持てますよね。

家族のプライバシーには配慮しつつ、季節の行事や日常のひとコマをときどきSNSで発信していて、ファンからは「癒される」「いいお母さんになっている」といった声が寄せられています。

052026年現在の活動

バレーボールの“伝える人”として

2026年現在、木村さんの活動の柱になっているのが、バレーボールの普及・応援活動です。第一線を退いてもなお、彼女ほどこの競技を語るのにふさわしい人はそういません。

2025年には「2025 TBSバレーボール」の応援サポーターに就任。バレーボールネーションズリーグや世界バレーといった主要大会のPR・応援役として、テレビやイベントで存在感を発揮しました。就任時には、こんなコメントを残しています。

今年の夏に開催されるバレーボールの2大決戦、ネーションズリーグと世界バレーにて、TBS応援サポーターを務めさせていただくことになり、とても光栄です。精一杯応援の輪を広げていきたいと思います! 出典:ENCOUNT 2025年6月9日

選手としてではなく「応援する側」「伝える側」に回っても、バレーへの愛情はまったく変わっていないことが伝わってきますね。大会の解説やトークショーなどにも数多く登場し、エース経験者ならではの視点で競技の魅力を発信し続けています。

タレント・ブランドプロデュースでマルチに活躍

木村さんは現在、所属事務所スポーツビズのもとでタレントとしても活動の幅を広げています。トークショーやイベント出演、テレビ番組への登場に加え、自身が手がけるアパレルやライフスタイル関連のブランドプロデュースにも取り組んでいます。

引退後にプロデュースした帽子などのアイテムについて「かなり満足な仕上がり」とSNSで語るなど、ものづくりにも妥協しない姿勢はアスリート時代そのまま。コートを離れても“こだわりの人”であり続けているのが、いかにもサオリンらしいところです。

Instagramで見せる素顔

そんな木村さんの「今」がいちばん身近に感じられるのが、公式Instagram(@saoriiiii819)です。フォロワーは約47万人。ファッションや育児、家族との何気ない日常を、肩肘張らずに発信しています。

2026年4月には、長男との花見の様子を投稿。桜の木の下での親子ショットやお弁当の写真に、「2人の姿が素敵」「楽しそう」と温かい反応が並びました。現役時代の凛々しいエースの姿を知るファンにとって、母として穏やかに過ごす今の彼女の姿は、なんとも感慨深いものがありますね。

次世代への貢献

木村さんは競技普及や選手のサポートにも関心を寄せており、各種イベントへのゲスト出演を通じて、子どもたちや次世代の選手にバレーボールの楽しさを伝える活動にも顔を出しています。自身が「スーパー女子高生」として夢を与えてもらった立場だからこそ、今度は与える側に回りたい——そんな思いがあるのかもしれません。

06まとめ

17歳で日本中を沸かせ、五輪4大会、そしてロンドンでのメダル。日本の女子バレー人気を背負って走り続けたサオリンこと木村沙織さんは、2026年現在、一児の母として、そしてバレーボールを愛する“伝える人”として、新しい人生を堂々と歩んでいます。

木村沙織 2026年現在まとめ

  • 2017年に現役引退。五輪4大会連続出場・ロンドン銅メダルの輝かしいキャリアに区切り
  • 2016年に元バレー選手・日高裕次郎さんと結婚、2023年2月に第一子(長男)を出産
  • 大阪で営んだカフェは2023年末に閉店し、活動拠点を都内へ
  • 2025年に「TBSバレーボール」応援サポーターへ就任し、大会PR・応援役として活躍
  • 所属事務所スポーツビズのもとでタレント・イベント出演、ブランドプロデュースを展開
  • 公式Instagram(約47万フォロワー)で育児や家族との日常を発信中
  • 競技普及・次世代育成にも関わり、バレーボールの魅力を伝え続けている

コートの上で見せた負けん気の強さはそのままに、今は家族との時間とバレーへの愛情を両手に抱えて歩むサオリン。エースとしての姿はもちろん、母として、そして“伝える人”としての彼女のこれからも、ゆっくり見守っていきたいですね。