「ムカついたこと…」から始まる、あの独特の栃木訛りのつぶやき。1990年代、『ボキャブラ天国』をきっかけにブレイクし、誰もが共感する「あるあるネタ」を朴訥(ぼくとつ)とした語り口でつぶやく芸風で、お茶の間を席巻したつぶやきシローさん。一時期はテレビでぱったり見かけなくなり、「あの人どうしてるんだろう?」と気になっていた人も多いはず。ところが今、つぶやきシローさんはXでの毎日のつぶやき、書籍化、そしてまさかの大舞台へと、じわじわと再評価が進んでいるんです。全盛期の活躍からその後の歩み、そして2026年現在の様子まで、しっかりまとめてみました。

01つぶやきシローのプロフィール

本名
永塚 勤(ながつか つとむ)
生年月日
1971年3月10日(55歳)
出身地
栃木県下都賀郡野木町
血液型
A型
デビュー
1994年(ホリプロお笑いオーディション合格)
所属
ホリプロ
主な活動
ピン芸人・俳優・小説家・SNS発信
公式X
@shiro_tsubuyaki

栃木県出身というのがポイントで、あの語尾が独特の訛りこそ、つぶやきシローさんの最大の武器。芸名の「つぶやき」も、その小声でぼそっと語るスタイルから来ているんですね。

02全盛期の活躍――ボキャブラ天国とあるあるネタ

つぶやきシローさんといえば、やっぱり90年代後半のブレイクを思い出す人が多いのではないでしょうか。ここでは全盛期の活躍を振り返ってみます。

『ボキャブラ天国』からの大ブレイク

つぶやきシローさんが世間に知られるきっかけになったのが、フジテレビ系のバラエティ番組『ボキャブラ天国』シリーズへの出演でした。爆笑問題やネプチューン、海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー)といった、のちにテレビの中心になる若手芸人たちがしのぎを削っていたあの番組で、つぶやきシローさんは異彩を放っていました。派手なツッコミやリアクションで勝負するのではなく、ぼそっとつぶやく独特のスタイル。これが逆に新鮮で、一気に注目を集めたんです。

当時のお笑いといえば、勢いのあるボケとツッコミでテンポよく笑わせるスタイルが主流でした。そんな中で、つぶやきシローさんは真逆を行っていたわけです。声を張らず、むしろ独り言のように小さくつぶやく。観客がその一言にじわっと反応するまでの「間」を恐れない。このスタイルは、当時としてはかなり攻めた芸風だったと言えるでしょう。だからこそ、一度ハマると忘れられない強烈な個性として、多くの人の記憶に残ったのだと思います。

「あるあるネタ」の元祖としての存在感

今でこそ「あるあるネタ」はお笑いの定番ジャンルですが、その先駆者の一人がつぶやきシローさんでした。「○○なとき、△△になるよね」という、日常のちょっとした共感ポイントを、栃木訛りでぼそっとつぶやく。観客が「わかる!」と笑ってしまう、あの独特の間(ま)。誰かを傷つけるわけでもなく、毒もない。ただただ「あるある」と頷いてしまう優しい笑いは、つぶやきシローさんならではのものでした。

あるあるネタの面白さは、誰もが一度は経験したことのある「言われてみればそうだよね」という瞬間を、あらためて言葉にして突きつけてくれるところにあります。自分では気づいていなかった日常の小さな違和感や習慣を、つぶやきシローさんがそっと拾い上げてくれる。その観察眼の鋭さと、それをやわらかく差し出す語り口のギャップが、唯一無二の魅力でした。今、多くの芸人があるあるネタを披露していますが、その源流をたどると、つぶやきシローさんの存在に行き着くと言っても過言ではありません。

CM・冠番組と人気絶頂期

ブレイク後はテレビ番組への出演が一気に増え、バラエティに引っ張りだこの状態に。後年のインタビューでは全盛期の年収について「すごかったんじゃないですか」と本人も振り返っているほどで、まさにお笑い界の人気者の一人として駆け抜けた時期でした。独特のキャラクターは多くの人の記憶に焼き付き、モノマネの対象になるほどの存在感を放っていたのです。

03テレビから距離を置いたその後の歩み

人気絶頂のあと、つぶやきシローさんはだんだんとテレビの第一線から姿を見せる機会が減っていきました。とはいえ、活動を完全にやめてしまったわけではありません。むしろ、自分のペースで芸を続けていく道を選んだ、という方が近いかもしれません。

ここで、つぶやきシローさんの歩みを年表で整理してみましょう。

  • 1971年3月栃木県下都賀郡野木町に生まれる。本名は永塚勤さん。
  • 1994年ホリプロお笑いオーディションに合格し、芸人としての活動をスタート。
  • 1990年代後半『ボキャブラ天国』シリーズへの出演をきっかけに、あるあるネタの漫談でブレイク。
  • 2009年9月『週刊プレイボーイ』の企画をきっかけに、Twitter(現X)でのつぶやきを開始。
  • 2011年小説家としてもデビュー。芸人とは別の表現の場を広げる。
  • 2024年2月約15年分のつぶやき傑作選をまとめた書籍を小学館から刊行。
  • 2025年3月日本テレビ系『笑点』の演芸コーナーに出演し、SNSで大きな反響を呼ぶ。
  • 2026年NHK連続テレビ小説『風、薫る』に俳優として出演。

こうして並べてみると、テレビでの露出が減った時期にも、つぶやきシローさんは「つぶやく」というスタイルそのものを、Xという新しい場所に移して続けていたことがわかります。芸風と発信の場が時代とともに地続きでつながっているのが、つぶやきシローさんらしいところですね。

04小説家つぶやきシローというもう一つの顔

つぶやきシローさんを語るうえで意外と知られていないのが、小説家としての活動です。お笑い芸人でありながら、2011年には小説家としてもデビューしているんです。

言葉を扱う芸人だからこその表現

考えてみれば、つぶやきシローさんの芸はそもそも「言葉」で勝負するもの。日常の何気ない瞬間を切り取って、ぴたりとくる一言にする――これは小説の世界とも相性がいい感性なのかもしれません。あるあるネタで磨かれた観察眼が、文章という別の形で結実したと考えると、納得感がありますよね。

書き続けることへのこだわり

つぶやきシローさんは、Xでのつぶやきも小説も、「書く」「言葉にする」という行為を地道に続けてきた人です。派手に注目を浴びることを狙うのではなく、日常を観察して言葉にする営みを、自分のペースでコツコツ重ねてきた。テレビの第一線から距離を置いていた時期も、こうした「言葉の仕事」を続けていたからこそ、現在の再評価につながっているのだと感じます。

052026年現在の活動

さて、ここからが本題です。2026年現在、つぶやきシローさんはどんな活動をしているのでしょうか。実は今、じわじわと再注目される出来事が続いているんです。

NHK朝ドラ『風、薫る』に出演

2026年の大きなトピックが、NHK連続テレビ小説『風、薫る』への出演です。報道によれば、つぶやきシローさんは主人公の幼なじみの父・竹内之宣(たけうち のぶのぶ)役として出演しているとのこと。朝ドラといえば全国区の大舞台。お笑い芸人として記憶されてきたつぶやきシローさんが、俳優として朝の連続テレビ小説に登場するというのは、長年のファンにとっても嬉しいニュースですよね。「あの、つぶやきシローさんが朝ドラに!」と驚いた人も少なくないようです。

Xでの毎日のつぶやきは健在

そして何と言っても、つぶやきシローさんの活動の核になっているのがXです。2009年9月にスタートしたつぶやきは、現在まで15年以上にわたって続いており、フォロワー数は100万人目前。テレビで見る機会が減っても、Xの世界では相変わらず「あるある」を投稿し続け、多くの人にじわっとした笑いを届けています。投稿への「いいね」が数千に達することも珍しくないというから、その支持の根強さがわかります。

興味深いのは、つぶやきシローさんがこのXでのつぶやきを始めたきっかけです。報道によれば、もともとは『週刊プレイボーイ』の企画で、編集者から「雑誌の発売まで2週間くらいやっていただけるといいんですけど」と頼まれたのがスタートだったそう。つまり当初は短期間限定の予定だったんですね。それが気づけば15年以上。1日1回というマイペースな更新ながら、これだけ長く続いているのは本当にすごいことです。テレビでブレイクした芸風を、SNSという新しい舞台でそのまま育て直した――そんな稀有な存在と言えるでしょう。

本人はこの長年の発信について、こんなふうに語っています。

SNSといっても一方通行。僕がフォローしたりすれば、増えるのかもしれないけど、そういうものはやってないから。だいたい、僕の投稿は1日1回だし、フォローしなくても、一気に1か月分くらい読めちゃうでしょ 出典:ENCOUNT 2024年(つぶやきシロー インタビュー)

フォロー数は0、それでもフォロワーは100万人目前。数字を追わずに自分のペースを貫くスタイルは、いかにもつぶやきシローさんらしいなと思います。

書籍化とテレビでの“生存確認”

2024年2月には、約15年分のつぶやきの中から本人が自信作を選んだ傑作選が、小学館から書籍として刊行されました。タイトルがやたら長いことでも話題になり、収録作は165作にのぼるとのこと。装丁にもこだわった一冊で、Xのつぶやきが「本」という形で残るのは、ファンにとっては嬉しい記録ですよね。

さらに2025年3月には、日本テレビ系『笑点』の演芸コーナーに登場して漫談を披露。久々のテレビ出演にネットは「久しぶりに見た」「生存確認できた」と大いに沸き、トレンド入りするほどの反響がありました。テレビでの露出は90年代ほど多くはないものの、ふと登場するたびに大きな話題になる――それだけ多くの人の記憶に残り続けている証拠と言えるでしょう。

06まとめ

90年代に「あるあるネタ」の元祖として一世を風靡したつぶやきシローさん。テレビの第一線から距離を置いた時期も、Xでのつぶやきや小説執筆という「言葉の仕事」を地道に続け、2026年には朝ドラ出演という新たな舞台に立つまでになりました。

つぶやきシロー 2026年現在まとめ

  • 本名は永塚勤さん。栃木県出身の独特の訛りが最大の持ち味。
  • 90年代に『ボキャブラ天国』をきっかけにブレイクし、あるあるネタの元祖に。
  • 2009年からXでつぶやきを開始し、15年以上継続。フォロワーは100万人目前。
  • 2011年には小説家としてもデビュー。「言葉の仕事」を続けてきた。
  • 2024年に約15年分のつぶやき傑作選を書籍化(小学館)。
  • 2025年3月の『笑点』出演でSNSが「生存確認」と大いに沸いた。
  • 2026年、NHK朝ドラ『風、薫る』に俳優として出演し再注目。

派手に売り込むのではなく、日常を観察して言葉にする営みを、自分のペースで淡々と続けてきたつぶやきシローさん。その積み重ねが、Xでの根強い支持や朝ドラ出演という形で、今あらためて実を結んでいるように見えます。あの「ぼそっ」としたつぶやきは、これからも変わらず私たちの日常に「あるある」と寄り添ってくれそうです。次にテレビやXで見かけたときには、ぜひあの独特の間を楽しんでみてくださいね。