平成の大相撲を語るうえで、絶対に外せないのが第68代横綱・朝青龍です。圧倒的な強さで優勝を量産し、ときに「品格」をめぐって物議を醸しながらも、土俵を熱く盛り上げた稀代の名横綱。2010年に引退してからは日本のメディアで見かけることが減り、「朝青龍って今どうしてるんだろう」と思っている方も多いのではないでしょうか。実は今、朝青龍さんは母国モンゴルで「大実業家」として、相撲時代とはまったく違うスケールの活躍を見せています。2026年現在の朝青龍さんの「今」を、横綱時代から振り返ってまとめました。

01朝青龍のプロフィール

本名
ドルゴルスレン・ダグワドルジ
四股名
朝青龍 明徳(あさしょうりゅう あきのり)
生年月日
1980年9月27日(45歳)
出身地
モンゴル・ウランバートル
主な活動
実業家・元横綱
現役時代
第68代横綱(2003〜2010)
優勝回数
幕内最高優勝25回
現在の肩書
「ASAグループ」経営者

2026年で45歳。引退から15年以上が経ち、今やすっかりモンゴルを代表する実業家の一人になりました。

02全盛期の活躍――角界を席巻した横綱

モンゴルから来た風雲児

朝青龍さんが角界に登場したのは1999年。モンゴル出身の力士として、瞬く間に番付を駆け上がっていきます。スピードとパワーを兼ね備えた相撲は圧倒的で、2002年には大関に、そして2003年には外国出身力士として2人目となる横綱に昇進しました。

ハングリー精神あふれる取り口と、勝利への執念。朝青龍さんの相撲には、見る者を熱狂させる迫力がありました。まさに角界に新風を吹き込んだ風雲児だったと言えるでしょう。

優勝を量産した圧倒的な強さ

横綱としての朝青龍さんの強さは、本当に別格でした。2004年から2005年にかけては、年間6場所すべてで優勝するという、史上初の「全場所制覇」という大記録を達成。幕内最高優勝は通算25回を数え、これは歴代でもトップクラスの記録です。

一時はライバル不在とまで言われ、「朝青龍一強時代」を築き上げました。その強さゆえに、土俵には常に緊張感がみなぎっていました。相撲が強い、というだけでこれだけの存在感を放った力士は、そうそういません。

物議を醸したキャラクター

一方で、朝青龍さんは「品格」をめぐってたびたび議論を呼ぶ存在でもありました。土俵上での闘志をむき出しにする姿や、勝負へのストレートな感情表現が、伝統を重んじる相撲界では賛否を分けることもありました。

ただ、その型破りなキャラクターこそが、多くのファンを惹きつけた魅力でもありました。良くも悪くも話題の中心にいて、相撲というスポーツを世間の関心事にし続けた——朝青龍さんは、そういう意味でも稀有な横綱だったのです。

03引退までの軌跡

栄光と物議が常に隣り合わせだった朝青龍さんの現役生活は、2010年に突然の幕切れを迎えます。

  • 1999年モンゴルから来日し、初土俵を踏む。
  • 2003年1月横綱に昇進。外国出身力士として2人目の快挙。
  • 2004〜2005年史上初の年間全6場所制覇を達成するなど、圧倒的な成績を残す。
  • 2010年1月場所外でのトラブルが報じられたことを受け、現役を引退。幕内最高優勝25回という金字塔を残した。
  • 引退後母国モンゴルへ帰国し、ビジネスの世界へ本格的に進出する。
  • 2017年特別な記念興行に出場した後、相撲からの完全引退を改めて宣言。「ダグワドルジに戻る」と語る。

2010年の引退は、相撲ファンに大きな衝撃を与えました。あれだけの実績を持つ横綱が、まだ29歳という若さで土俵を去ることになったのです。「もったいない」という声も多く上がりましたが、朝青龍さんはここから、まったく新しい人生へと舵を切っていきます。

土俵を離れた朝青龍さん、いや、ドルゴルスレン・ダグワドルジさんが向かったのは、母国モンゴルでのビジネスの世界でした。

04モンゴルでの実業家転身

「ASAグループ」を率いる大経営者へ

引退後、朝青龍さんはモンゴルで「ASAグループ」と呼ばれる企業グループを率いる実業家になりました。その事業内容は実に多岐にわたります。投資銀行、不動産、農業、牧畜、鉱業、さらにはサーカスの運営やイベント企画まで——傘下には10社以上を抱える一大グループへと成長しました。

相撲で見せたあのバイタリティとリーダーシップが、ビジネスの世界でも遺憾なく発揮されているわけですね。一つの分野で頂点を極めた人が、まったく別の分野でも成功を収めるというのは、簡単なことではありません。

銀行のオーナーにもなった

朝青龍さんのビジネスのスケールを象徴するのが、銀行の経営です。モンゴルの投資銀行の株式の過半数を保有する筆頭株主として、金融の世界にも進出しています。

朝青龍はモンゴルで投資銀行を含む多角的な事業を展開し、ASAグループの総資産は100億円を超えるとも言われている。 出典:各種報道

力士から銀行のオーナーへ——なかなか想像しにくいキャリアの転身ですが、朝青龍さんはそれを実現してしまいました。母国モンゴルの経済を支える、重要な人物の一人になっているのです。

052026年現在の活動

モンゴルを代表する実業家として

2026年現在も、朝青龍さんはモンゴルを代表する実業家として精力的に活動しています。ASAグループの経営に加え、東部モンゴルの広大な土地でそばの栽培を手がけるなど、農業分野でも大きなプロジェクトを進めています。日本の「そば」とのつながりを感じさせる事業を母国で展開しているのは、なんだか興味深いですね。

実業家としての成功だけでなく、慈善活動にも力を入れているといい、母国モンゴルへの貢献を続けています。横綱として日本で愛された人が、今度は母国の発展のために尽力している——そんな姿が見えてきます。

SNSで近況を発信

朝青龍さんは、X(旧Twitter)でも積極的に近況を発信しています。モンゴルでの暮らしやビジネスの様子、家族とのひとときなどを投稿し、日本のファンとのつながりも大切にしています。相撲時代を知るファンにとっては、土俵を離れた後の朝青龍さんの「素顔」を知ることができる、貴重な窓口になっています。

豪快なイメージのある朝青龍さんですが、SNSからは家族思いな一面や、母国を愛する気持ちも伝わってきます。横綱時代とはまた違った魅力が感じられますね。

健康面の心配を乗り越えて

近年、朝青龍さんは健康面で心配される時期もありました。緊急手術を受けたことを公表し、ファンを心配させる場面もありましたが、その後は「少しずつ元気になっている」と報告。妻とモンゴルの大自然の中で笑顔を見せるツーショットを公開するなど、回復に向かう姿を発信しています。

大病を経験しても前を向き、家族とともに穏やかな時間を過ごす——そんな今の朝青龍さんの様子に、多くのファンが安堵し、温かいエールを送っています。

06まとめ

幕内最高優勝25回という金字塔を打ち立て、平成の角界を席巻した横綱・朝青龍。2010年の引退後は母国モンゴルへ戻り、実業家として再び頂点を目指しました。2026年現在は、ASAグループを率いる大実業家として、相撲時代とは違うスケールの活躍を見せています。

朝青龍 2026年現在まとめ

  • 第68代横綱として幕内最高優勝25回を記録
  • 史上初の年間全6場所制覇など圧倒的な強さを誇った
  • 2010年に29歳の若さで現役引退
  • 引退後はモンゴルで「ASAグループ」を率いる実業家に
  • 投資銀行・農業・鉱業など多角的に事業を展開、銀行オーナーにも
  • X(旧Twitter)で近況や家族の様子を発信中
  • 緊急手術という健康面の試練を乗り越え、回復に向かう

土俵で見せた不屈の闘志を、今度はビジネスの世界で発揮している朝青龍さん。横綱として日本中を沸かせたあの男が、母国モンゴルで新たな伝説を築いているというのは、なんとも痛快な話です。健康に気をつけながら、これからも豪快に人生を駆け抜けていってほしいですね。