黒いエナメルのホットパンツに革のベスト、そして腰を激しく振りながらの「フォー!」。2005年、テレビをつければ必ずどこかでこの叫び声が聞こえてくる、そんな時代がありました。ハードゲイキャラで一大ブームを巻き起こしたレイザーラモンHGこと住谷正樹さん。あの社会現象クラスの大ブームから20年以上が経ちました。一時期はめっきりテレビで見かけなくなった時期もありましたが、実は今、HGさんは鍛え上げた肉体と漫才への情熱を武器に、しっかり芸能界で存在感を放ち続けています。2026年現在のレイザーラモンHGさんの「今」を、全盛期の熱狂から振り返りつつ徹底的にまとめました。
01レイザーラモンHGのプロフィール
- 本名
- 住谷 正樹(すみたに まさき)
- 生年月日
- 1975年12月18日(50歳)
- 出身地
- 兵庫県加古郡播磨町(出生は神戸市垂水区)
- 身長・血液型
- 185cm・B型
- コンビ
- レイザーラモン(相方=レイザーラモンRG)
- 所属
- 吉本興業(1997年デビュー)
- 家族
- 妻・住谷杏奈さん、二児の父
- 代表ギャグ
- 「フォー!」(2005年流行語大賞トップテン)
2026年で50歳。あの「フォー!」のイメージが強烈すぎて、もうそんな年齢なのかと驚いた方も多いのではないでしょうか。同志社大学の落語研究会出身というインテリな一面もあるんですよ。
02全盛期の活躍――「フォー!」で日本中を巻き込んだ大ブーム
きっかけは先輩のひと言だった
レイザーラモンHGさんといえばハードゲイキャラですが、実はこのキャラ、最初から狙って作ったものではありませんでした。きっかけは2002年、若手芸人が集う劇場「baseよしもと」に出演していた頃。先輩のケンドーコバヤシさんから「お前はハードゲイか!」とツッコまれたことが原点だったといいます。そこから革ジャンとホットパンツを身にまとう、あの独特のスタイルが生まれていきました。
最初は関西ローカルでじわじわと知名度を上げていったHGさん。本格的に全国区へ飛び出すのは、もう少し先のことになります。
2005年、全国区へ大ブレイク
転機となったのは2005年2月。TBSの人気番組『爆笑問題のバク天!』への出演をきっかけに、HGさんは一気に全国区のスターへと駆け上がります。腰を激しく振りながら叫ぶ「フォー!」のフレーズと、強烈なビジュアルのインパクトは凄まじく、あっという間にお茶の間を席巻しました。
子どもから大人まで、誰もが「フォー!」と叫んで腰を振る——そんな光景が日本中で見られた、まさに社会現象クラスのブームでした。
流行語大賞トップテン受賞
ブームの勢いを象徴するのが、2005年の「新語・流行語大賞」でのトップテン入りです。「フォー!」はこの年を代表する流行語のひとつとして選ばれました。テレビ番組はもちろん、CM、雑誌、イベントと、HGさんは引っ張りだこに。冠番組やDVD、写真集まで出るほどの人気ぶりで、当時の露出量は本当にとんでもないものでした。
キャラの裏にあった計算とサービス精神
ただ派手なだけのキャラに見えて、HGさんのパフォーマンスには緻密な計算がありました。あの過激な衣装と動きで笑いを取りながらも、決して下品になりすぎない絶妙なライン。お客さんを楽しませるためなら全力で腰を振り、汗だくになることも厭わない。その徹底したサービス精神とプロ意識こそが、一過性で終わらせず一大ブームにまで押し上げた原動力だったといえるでしょう。
03ブームの沈静化とキャリアの転機
爆発的なブームには、必ずといっていいほど沈静化の波が訪れます。HGさんの場合も例外ではありませんでした。ただ、これは「転落」ではなく、芸人として長く生き残るための「転機」だったと捉えるのが正確です。
- 2005年「フォー!」で全国区ブレイク。流行語大賞トップテン受賞、露出が爆発的に増える。
- 2006年タレントの住谷杏奈さんと結婚。プライベートでも大きな節目を迎える。
- 2007年頃〜ブームが一段落し、ハードゲイキャラ一本での露出は徐々に落ち着いていく。
- 2010年代バラエティでの安定した立ち位置を確保しつつ、肉体改造・フィットネスという新たな軸を本格化させる。
- 2018年アスリートモデルの大会でマスターズ部門優勝。「鍛える芸人」としての顔が定着。
- 2019年いわゆる闇営業問題で一時謹慎。同年8月に活動復帰を果たす。
- 2020年代〜相方RGとのコンビ「レイザーラモン」での漫才に本腰。賞レースにも挑戦するように。
ブームというのは、どんなに大きくてもいつかは落ち着くもの。大事なのはその後どう動くかです。HGさんはここで腐らず、ハードゲイキャラを「ひとつの武器」として持ちつつ、肉体改造や漫才といった新しい柱を地道に育てていきました。この選択が、後のキャリアの厚みにつながっていきます。
04深掘り――アスリートへの転身と肉体改造
「腰を振る」ためのトレーニングが本格化
HGさんのキャラを支えていたのは、なんといってもあの身体です。185cmの長身に鍛え上げられた肉体。ブームが落ち着いた後、HGさんはこの身体づくりをさらに突き詰めていきます。ゴールドジムでのウエイトトレーニングはもちろん、クロスフィット、キックボクシング、柔術、ヨガまで、複数の競技に同時に取り組んでいた時期もあったほどです。
なぜそこまでやるのか。本人はインタビューでこんな目標を語っています。
一番は、80歳、90歳になっても腰を振れるようにということですね。 出典:Web Magazine VITUP!(2023年7月)
笑ってしまう言い回しですが、これはつまり「生涯現役の芸人でいるための身体づくり」という、実はかなり真剣なテーマなんですよね。
アスリートモデルの大会で頂点に
その努力は、ちゃんと結果として形になりました。2018年、HGさんはボディメイクの大会「ビーフ佐々木ジャパンクラシック」のメンズアスリートモデル・マスターズ部門(40歳以上)に出場し、見事に優勝を果たします。芸人としてではなく、ひとりのアスリートとして頂点に立ったわけです。
過去には「ベストボディジャパン」といった大会にも挑戦しており、「鍛える芸人」「身体を魅せる芸人」としての評価は、もはやキャラの余興ではなく本物のものになっていきました。
「終トレ」とクロスフィットへの集約
コロナ禍でボディメイク大会が中止になったことをきっかけに、HGさんは「ボディメイクはもういいかな」と一区切りをつけ、現在はトレーニングをクロスフィット中心に絞っています。週に4〜5日ジムに通い、子どもを送り出した後の時間を使ってスクワットやデッドリフトといった全身運動に取り組む生活。
派手な大会出場から、長く続けられる健康的なトレーニングへ。この変化もまた、HGさんなりの「転機」のひとつといえるでしょう。鍛えることが芸のためであり、人生のためでもある——そんなスタイルにたどり着いています。
健康・フィットネスを芸に取り込む
この身体づくりの蓄積は、芸の幅にもつながっています。HGさんはサバンナの八木真澄さんらと健康・フィットネスをテーマにしたユニット「ネオ☆健康ボーイズ」としても活動。鍛えてきた経験そのものをコンテンツにしてしまうあたり、転んでもただでは起きない芸人魂を感じますね。
052026年現在の活動
漫才師「レイザーラモン」として再評価の波
2026年のHGさんを語るうえで外せないのが、相方のレイザーラモンRGさんとのコンビ「レイザーラモン」での漫才です。かつてはピンのキャラ芸人という印象が強かったHGさんですが、近年はコンビでの漫才に本腰を入れ、賞レースにも積極的に挑戦しています。
結成16年以上のコンビが出場できる漫才賞レース「THE SECOND〜漫才トーナメント〜」では、2025年大会でベスト32に進出。さらに2026年大会ではノックアウトステージを勝ち上がり、ベスト16入りを果たしました。
Bブロック第2試合でレイザーラモンが275点を獲得し、ななまがり(273点)を2点差で破ってベスト16進出を決めた。 出典:クランクイン!(2026年3月30日)
わずか2点差の接戦を制してのベスト16。キャラ芸人と侮られがちだったコンビが、実力派の漫才師として再評価される——そんな手応えのある2026年になっています。
俳優・ドラマ出演でも新境地
意外なところでは、俳優としての活動も広がっています。2026年4月配信のNetflix作品「地獄に堕ちるわよ」に出演するなど、バラエティの枠を超えた表現の場へと活動を広げています。あの強烈なキャラのイメージとはまた違った顔を見せてくれるのは、長く活動してきたベテランならではの引き出しの多さですね。
スプレーアートにYouTube、多彩な発信
HGさんは趣味のイラストを発展させたスプレーアートの制作にも力を入れており、「アートフェア東京」などの場で作品を発表してきました。公式YouTubeチャンネルではアートの制作過程やコラボ企画を公開するなど、SNSでの発信も精力的です。お笑い、肉体、アート、俳優業と、もはや「ハードゲイの人」という一言ではくくれない多彩さになっています。
地元・播磨町とのつながりも
2023年には出身地である兵庫県播磨町から「ふるさとPR大使」に任命されました。全国区でブレイクしたタレントが地元の顔として活躍する——ブームを経て地に足のついた活動を続けているからこその役割といえるでしょう。50歳を迎えた今も、HGさんは多方面でしっかりと存在感を発揮し続けています。
06まとめ
2005年の「フォー!」の熱狂を知る世代にとって、レイザーラモンHGさんは間違いなく「あの時代」を象徴する一人です。ブームは落ち着きましたが、それで終わらなかったのがHGさんのすごいところ。鍛え上げた肉体と漫才への情熱を武器に、2026年現在もしっかり前に進み続けています。
レイザーラモンHG 2026年現在まとめ
- 2005年「フォー!」のハードゲイキャラで社会現象級の大ブーム、流行語大賞トップテン受賞
- ブーム沈静化後は「転落」ではなく肉体改造・漫才という新たな軸へ転機を活かす
- 2018年にアスリートモデルの大会マスターズ部門で優勝、「鍛える芸人」として定着
- 現在はクロスフィット中心のトレーニングで「生涯現役」を目指す
- 相方RGとのコンビ漫才に本腰、「THE SECOND 2026」でベスト16進出
- Netflix作品出演など俳優業、スプレーアート、YouTubeと活動は多彩
- 2023年に地元・播磨町のふるさとPR大使に就任、50歳の今も多方面で活躍中
一過性のブームで消えていく芸人が多いなか、HGさんはキャラを武器として持ちつつ、肉体と漫才という確かな実力を積み上げてきました。50歳になった今も「80歳、90歳になっても腰を振れるように」と本気で語るその姿勢こそ、レイザーラモンHGという芸人の真骨頂。これからの「フォー!」も、まだまだ見られそうです。