「アメトーーク!」を回す軽妙な仕切りと、雨上がり決死隊として見せた絶妙なボケ。テレビをつければ必ずどこかにいた、あの宮迫博之さん。2010年代は間違いなくバラエティのトップMCの一人でした。それがいつしか「闇営業」というニュースのほうで名前を聞くようになり、テレビから姿を消した——そんな印象を持っている方も多いのではないでしょうか。あれから数年、宮迫さんはYouTubeや焼肉店経営、そして地上波復帰へと、少しずつ自分の居場所を作り直しています。2026年現在の宮迫博之さんの「今」を、全盛期の活躍からつらい転機まで、事実をたどりながらまとめました。

01宮迫博之のプロフィール

本名
宮迫 博之(みやさこ ひろゆき)
生年月日
1970年3月31日(56歳)
出身地
大阪府茨木市
身長
168cm
主な活動
お笑いタレント・MC・YouTuber・実業家
元相方
蛍原徹(雨上がり決死隊)
代表番組
「アメトーーク!」「ロンドンハーツ」「ほんとうにあった怖い話」

2026年で56歳。コンビ「雨上がり決死隊」のツッコミ……と思いきや、実はボケ担当だったというのは、意外と知られていないかもしれませんね。

02全盛期の活躍――雨上がり決死隊からアメトーークの帝王へ

雨上がり決死隊の結成と東京進出

宮迫博之さんが芸人としてのキャリアをスタートさせたのは1989年。同郷の蛍原徹さんとコンビ「雨上がり決死隊」を結成します。蛍原さんがツッコミ、宮迫さんがボケという役回りで、大阪・吉本興業の若手として頭角を現していきました。

二枚目寄りのルックスにシニカルな笑い、そして毒のある言い回し。当時の若手としては個性的な存在で、関西での人気を足がかりに東京へと活動の場を広げていきます。1990年代後半から2000年代にかけて、雨上がり決死隊は全国区の人気コンビへと成長していきました。

MCとしての才能が開花――「ロンドンハーツ」「アメトーーク!」

宮迫さんの真価が発揮されたのは、なんといってもバラエティ番組の進行役、MCとしてでした。テレビ朝日系「ロンドンハーツ」では、企画に合わせて空気を読みながら笑いを生み出す仕切りの巧みさが評価されます。

そして決定打となったのが、同じくテレビ朝日系の「アメトーーク!」。さまざまなジャンルの「くくり」で芸人たちが語り合うこの番組で、宮迫さんは蛍原さんとともにMCを務め、出演芸人たちのトークを引き出す名進行役として番組を国民的ヒットへと押し上げました。芸人同士の絆や内輪話を温かい笑いに変える宮迫さんの仕切りは、まさに「アメトーークの宮迫」と呼ぶにふさわしいものでした。

数々の冠番組とドラマ・歌手活動

全盛期の宮迫さんは、本当に多方面で活躍していました。「ほんとうにあった怖い話」では怪談を語るホストを長年務め、その語り口の上手さも評判に。バラエティだけでなくドラマや映画にも出演し、俳優としての顔も持っていました。

さらに音楽活動にも挑戦。歌唱力にも定評があり、本格的な歌を披露する場面も多く見られました。お笑い・MC・俳優・歌と、いわゆるマルチタレントとして、2010年代の宮迫さんはテレビ界の中心人物の一人だったと言っていいでしょう。

「仕切り」と「いじられ」の二刀流

宮迫さんの魅力は、MCとして場を回す力と、自分自身がいじられて笑いを取る力、その両方を持っていたところにあります。後輩芸人からは慕われ、先輩からはかわいがられる。その立ち位置の絶妙さが、長年トップを走り続けられた理由でしょう。当時テレビを観ていた方なら、宮迫さんの仕切りで笑った記憶が一つや二つはあるはずです。

03転機――2019年の闇営業問題と契約解消

そんな絶頂期にあった宮迫さんのキャリアが大きく揺らいだのが、2019年に起きた「闇営業問題」でした。ここからの経緯は、本人にとっても多くの関係者にとってもつらいものでしたので、報道された事実をもとに淡々と振り返ります。

  • 2019年6月写真週刊誌「フライデー」が、複数の吉本興業所属芸人が反社会的勢力(振り込め詐欺グループ)の会合に参加していたと報道。事務所を通さない「闇営業」問題として表面化する。
  • 2019年6月宮迫さんは当初、会合への参加は認めたものの金銭の受領は否定。しかしその後、金銭を受け取っていたことが判明する。
  • 2019年7月吉本興業が複数回の調査を実施。芸人らに反社会的勢力主催との認識はなかったとしつつ、金銭の受領があったと認定。多数の芸人が当面の活動停止(謹慎)処分となる。
  • 2019年7月19日吉本興業が宮迫さんとの契約解消を発表。
  • 2019年7月20日宮迫さんと田村亮さんが都内で緊急記者会見を開き、最初に金銭の受領について事実と異なる説明をしてしまったことなどを謝罪した。
  • 2021年8月雨上がり決死隊の解散が発表される。蛍原徹さんと宮迫さんが「アメトーーク!」のセットで思いを語った。

この一連の騒動は連日大きく報じられ、宮迫さんは地上波テレビのレギュラー番組から姿を消すことになりました。長年コンビを組んできた蛍原さんとの関係にも影響が及び、最終的に2021年、32年続いた雨上がり決死隊は解散という形で幕を閉じます。

宮迫さん自身、その後の発信のなかで、最初に事実と異なる説明をしてしまったことへの後悔や、相方や番組関係者にかけた迷惑について繰り返し言及しています。とりわけ蛍原さんへの謝罪は、本人にとって大きなテーマであり続けてきました。世間の受け止めはさまざまでしたが、ここから宮迫さんの「再起をどう図るか」という長い時間が始まることになります。

04YouTubeと牛宮城――再起への模索

YouTubeチャンネル「宮迫ですッ!」の開設

地上波を離れた宮迫さんが新たな活動の場として選んだのが、YouTubeでした。2020年1月に公式チャンネル「宮迫ですッ!」を開設。芸人としてのトーク力をそのまま活かした動画や、人気YouTuberのヒカルさんとのコラボ企画などで、一気に注目を集めます。

このチャンネルは開設からわずか158日でチャンネル登録者数100万人を突破。芸能人YouTuberのなかでも屈指のスピードでの達成として話題になりました。2025年時点では登録者数125万人以上にまで成長しており、宮迫さんにとってYouTubeは活動の主軸の一つとなっています。テレビとは違う距離感で、率直に語る宮迫さんのスタイルに、根強いファンがついている印象です。

焼肉店「牛宮城」の立ち上げ

もう一つ、宮迫さんの再起を語るうえで欠かせないのが、焼肉店「牛宮城(うしみやぎ)」です。当初はヒカルさんとのプロジェクトとして大々的に始動し、オープン前にはメニューや内装をめぐってさまざまな議論が巻き起こるなど、YouTube上のエンタメコンテンツとしても大きな注目を集めました。

紆余曲折を経て、牛宮城は2021年3月に東京・渋谷にオープン。話題性も手伝って人気店となり、宮迫さんは「実業家」としての顔も持つようになります。芸人としての知名度をビジネスに転換するという、ある意味で新しい再起の形でした。

牛宮城の株式売却

その牛宮城について、2024年8月、宮迫さんは自身のYouTubeチャンネルで「株式を売却した」ことを報告しました。報道や本人の説明によれば、店の運営サポートが難しくなってきたなかで、牛宮城に関心を持つ企業との話が進み、株式の譲渡が完了したとのことです。譲渡先は「IYO UDON株式会社」と伝えられ、今後の店舗展開も視野に入れているとされています。

ただし宮迫さんは、これを「経営からの完全撤退」とは位置づけていません。本人は自身も株式の一部を保有し続け、味のチェックや新商品の開発、来店客へのあいさつ回りなどには引き続き携わっていく考えを示しています。「今まで通りやります」というスタンスで、店との関わりは形を変えながら続いているようです。

052026年現在の活動

5年ぶりの地上波復帰――テレ玉「Beauty Man」

宮迫さんの近年の動きで最も大きなトピックが、地上波テレビへの復帰です。2024年5月には千葉テレビの番組に出演すると本人が報告したものの、放送局側がこれを否定し、番組がお蔵入りになるという出来事もありました。地上波復帰の道のりは決して平坦ではなかったわけです。

そんななか実現したのが、テレ玉(テレビ埼玉)の深夜番組「Beauty Man〜宮迫博之イケおじ宣言〜」でした。2024年10月7日に放送がスタートし、宮迫さんにとって5年以上ぶりとなる地上波復帰が実現します。番組は宮迫さんが約3か月をかけて「イケおじ(かっこいいおじさん)」を目指し、肉体改造などに挑戦していくという企画。放送翌日にはYouTubeでも配信され、放送エリア外のファンも視聴できる形が取られました。

無事にオンエアされた 出典:ORICON NEWS 2024年10月(地上波復帰についての宮迫さんのコメント)

長く地上波から離れていただけに、「無事に放送された」という言葉には、宮迫さんの安堵がにじんでいるように感じられますね。番組は2024年末まで放送され、宮迫さんの地上波復帰の足がかりとなりました。

YouTubeでの発信は精力的に継続

地上波復帰後も、宮迫さんの活動の中心はやはりYouTubeにあります。「宮迫ですッ!」では、近況報告やトーク企画、コラボ動画などを継続的に発信。2025年初頭にはキックボクシングの大会への出場を発表するなど、体を張った挑戦も見せています。地上波の枠にとらわれない自由な発信ができるのは、YouTuberとして地盤を築いてきた宮迫さんならではでしょう。

実業家としての顔と複数の収入源

牛宮城の株式売却後も、宮迫さんはオリジナルブランドのグッズやプロテイン関連商品のプロデュースなど、YouTubeを起点とした実業家的な活動を続けています。芸人・MCとしての知名度、YouTuberとしての発信力、そして実業家としての展開——複数の活動をかけ合わせながら、自分なりのキャリアを再構築している、というのが2026年現在の宮迫さんの姿と言えそうです。

これからの地上波復帰の行方

5年ぶりの地上波復帰は果たしたものの、かつてのようにゴールデン帯のレギュラーMCに戻る、というところまではまだ距離があります。世間の受け止めにも依然として賛否があるのが実情です。それでも、深夜番組という形であっても地上波に戻ってきたこと、そしてYouTubeで根強いファンとの関係を保ち続けていることは、宮迫さんが少しずつ前に進んでいる証と言えるのではないでしょうか。

06まとめ

「アメトーークの宮迫」として茶の間を沸かせたあの頃から、2019年の闇営業問題、そして再起への模索まで。宮迫博之さんの歩みには浮き沈みがありましたが、2026年現在、56歳の宮迫さんはYouTubeを軸に、地上波復帰や実業家としての活動も交えながら、着実に自分の居場所を作り直しています。

宮迫博之 2026年現在まとめ

  • 1970年生まれ、56歳。雨上がり決死隊として「アメトーーク!」などでトップMCに
  • 2019年の闇営業問題を受け、同年7月に吉本興業との契約を解消
  • 2021年8月、雨上がり決死隊の解散が発表される
  • 2020年開設のYouTube「宮迫ですッ!」は登録者125万人超に成長
  • 焼肉店「牛宮城」は2024年8月に株式を売却。経営は引き継ぎつつ本人も関与を継続
  • 2024年10月、テレ玉「Beauty Man〜宮迫博之イケおじ宣言〜」で5年ぶりの地上波復帰を実現
  • YouTube・実業・地上波と複数の活動を組み合わせてキャリアを再構築中

トップMCとしての絶頂、そこからの大きな転落、そして地道な再起。宮迫さんの現在は、かつてのような華やかさとは違うかもしれませんが、一歩ずつ歩みを進めているのは確かです。テレビの前で笑わせてくれたあの仕切りを覚えている世代としては、これからの宮迫さんの動きを、静かに見守っていきたいですね。