90年代後半から2000年代にかけて、バラエティ番組でひときわ目を引くハイテンションなトークと圧倒的なダンス。「SMAPの振付師」という肩書きでお茶の間に登場し、あの明るいキャラクターで一気に人気者になったKABA.ちゃんさん。気づけばテレビで見かける機会がぐっと減って、「あの人、最近どうしてるんだろう?」と思っている方も多いのではないでしょうか。実はKABA.ちゃんさん、振付師としては今も第一線で活躍し続けていて、さらに2025年からは俳優「龍イチカ」として新たな挑戦を始めています。2026年現在のKABA.ちゃんさんの「今」を、全盛期の活躍からていねいに振り返りながらまとめました。

01KABA.ちゃんのプロフィール

本名
椛島 一華(かばしま いちか)
俳優名
龍イチカ(りゅう いちか)
生年月日
1969年6月19日(56歳)
出身地
福岡県福岡市博多区
身長
172cm
主な活動
振付師・タレント・俳優
所属
プラチナムプロダクション
代表作
SMAP「世界に一つだけの花」振付、安室奈美恵さんの楽曲振付ほか

2026年で56歳。あの溢れんばかりのエネルギーは、いまだ健在です。

02全盛期の活躍――振付師からお茶の間の人気者へ

18歳で上京、ニューヨークでダンスを磨く

KABA.ちゃんさんのキャリアの原点は、なんといってもダンスです。福岡県で生まれ育ち、18歳で上京。そして20代前半には単身でニューヨークへ渡り、本場でダンスの技術を徹底的に磨きました。今でこそ「振付師」という職業はだいぶ知られるようになりましたが、当時はまだまだマイナーな道。それを若くして志し、海を渡ってまで本気で追いかけたというのですから、もともと相当な実力と覚悟の持ち主だったわけですね。

帰国後は振付師として頭角を現し、数々のアーティストの楽曲・ステージを手がけるようになっていきます。

安室奈美恵さん、SMAP――誰もが知るあの振付を担当

KABA.ちゃんさんの名前を語るうえで欠かせないのが、トップアーティストたちの振付を数多く手がけてきた実績です。小室哲哉さんプロデュース期の安室奈美恵さんのヒット曲の多くで振付を担当し、90年代のダンスミュージックブームの一翼を担いました。

そして極めつけは、2003年に発売されたSMAPの国民的ヒット曲「世界に一つだけの花」。あの優しくも印象的な振付を手がけたのがKABA.ちゃんさんなんです。「No.1にならなくてもいい」というメッセージとともに、世代を超えて歌い継がれているこの曲。その振付に関わったと知ると、KABA.ちゃんさんの仕事の大きさが改めて伝わってきますよね。バラエティ番組「SMAP×SMAP」の歌コーナーやコンサートツアーの振付も担当していました。

「dos」のメンバーとしてアーティストデビュー

1996年には、小室哲哉さんプロデュースの3人組ダンスユニット「dos(ドス)」のメンバーとして、テレビ東京「ASAYAN」からアーティストデビューも果たしています。デビュー曲「Baby baby baby」はオリコン最高4位を記録するヒットに。振付師としてだけでなく、自らパフォーマーとしてもステージに立っていた時期があったというのは、意外と知らない方も多いかもしれません。

「オネエタレント」としてバラエティでブレイク

KABA.ちゃんさんが全国的な人気者になったのは、バラエティ番組への出演がきっかけでした。「笑っていいとも!」に「SMAPの振付師」という肩書きで登場した際、自身がセクシュアルマイノリティであることをカミングアウト。その明るく飾らないキャラクターと、ハイテンションでテンポのよいトークが受けて、一気に売れっ子タレントの仲間入りを果たします。

2000年代のテレビには、KABA.ちゃんさんのようないわゆる「オネエタレント」が数多く登場しましたが、その先駆け的な存在の一人。ダンスの実力という確かな裏付けがありながら、トークでもしっかり笑いを取れる。この二枚看板こそが、KABA.ちゃんさんの強さでした。

03これまでの歩み

振付師、アーティスト、そしてタレントへ。さらに自分自身の生き方とも向き合いながら歩んできたKABA.ちゃんさんの歩みを、年表で振り返ってみましょう。

  • 1969年福岡県福岡市博多区に生まれる。
  • 1980年代後半18歳で上京。その後、単身でニューヨークへ渡りダンスを学ぶ。
  • 1996年小室哲哉さんプロデュースのユニット「dos」のメンバーとしてデビュー。デビュー曲「Baby baby baby」がヒット。
  • 2000年代バラエティ番組への出演が増え、振付師でありタレントとしても全国的な人気者に。
  • 2016年性別適合手術を受け、戸籍上も女性に。名前を椛島永次から椛島一華(いちか)に変更したことを公表。
  • 2019年自身がプロデュースするヒールダンスパフォーマンスチーム「THAT'S WHY」を結成。
  • 2023年俳優を目指し、演技のトレーニングスクールに通い始める。
  • 2025年俳優としての活動名を「龍イチカ」と発表。フジテレビ系ドラマ「愛の、がっこう。」でドラマ初出演。

近年はバラエティ番組での露出こそ以前より落ち着きましたが、振付師としての仕事は途切れることなく続けてきました。そして手術や改名といった大きな決断も含めて、自分自身が納得できる生き方を、一つひとつ選び取ってきた歩みでもあります。

04俳優龍イチカへの新たな挑戦

自分の生き方を、自分で選ぶということ

KABA.ちゃんさんの歩みを語るうえで、性自認に関する歩みは避けて通れません。ただ、これは本人が公の場で語ってきた事実であり、ここでは公表された範囲にとどめて、ていねいにお伝えします。

KABA.ちゃんさんは2016年、性別適合手術を受け、同年に戸籍上の性別も女性へと変更したことを公表しました。それにあわせて、名前も出生名の「椛島永次」から「椛島一華(いちか)」へと改めています。この「一華」という名前には、新たに始める、そして花を咲かせるといった願いが込められていると、本人が明かしています。長年にわたって自分らしい生き方を模索し続けた末の、大きな決断でした。

こうした選択を、テレビという開かれた場で率直に語ってきたこと自体が、同じように悩む人たちにとって一つの励ましになってきた面もあるでしょう。

「龍イチカ」という新しい名前

そして2025年、KABA.ちゃんさんは新たな挑戦に踏み出します。俳優としての活動を本格的にスタートさせ、その芸名を「龍イチカ(りゅう いちか)」と発表したのです。

ここで一つ整理しておくと、これは「KABA.ちゃん」を引退するという話ではありません。タレント・振付師としてはこれまで通り「KABA.ちゃん」名義で活動を続け、俳優のお芝居の場では「龍イチカ」として立つ。いわば〝二刀流〟の体制です。この発表はファンのあいだでも大きな反響を呼び、「素敵なお名前」「新しい挑戦が楽しみ」と温かい声が数多く寄せられました。

50代からの「基礎から学び直し」

注目したいのは、その向き合い方の真剣さです。KABA.ちゃんさんは、コロナ禍が明けはじめた2023年から俳優のためのトレーニングスクールに通い始め、演技を基礎からしっかり学んできました。長年エンターテインメントの世界の第一線にいた人が、50代になってあえて初心に返り、ゼロから学び直す。これはなかなかできることではありません。

「自分がどれくらい演じられるようになったのかを試せるいいきっかけになると思った」と本人が語っているように、新しい名前には、これまでの経歴に頼らず一人の俳優として勝負したいという思いがにじんでいます。

052026年現在の活動

ドラマ「愛の、がっこう。」で念願の俳優デビュー

俳優・龍イチカとしての記念すべき第一歩となったのが、2025年に放送されたフジテレビ系の木曜劇場「愛の、がっこう。」への出演でした。第2話にゲスト出演し、登場人物がオーダーメードのスーツを贈るために訪れる紳士服店の店員役を演じています。

出演は1シーンながら、長年磨いてきた表現力を感じさせる存在感が話題に。キャリア初の連続ドラマ出演について、KABA.ちゃんさん本人も「龍イチカとして初めて声をかけていただけたことが、本当にうれしかった」と喜びを語っています。

実は2023年から演技のスクールに通って、基礎からしっかり学んでるんです。 出典:モデルプレス 2025年7月16日

長年エンターテインメントを支えてきた人が、新しいジャンルの扉を自分の手で開けた瞬間。見ているこちらまで、応援したくなりますよね。

振付師としては今も第一線――Snow Manの振付も

俳優業に挑戦する一方で、本業である振付師としての活動も、まったく衰えていません。2025年には、Snow Manのメンバー・宮舘涼太さんのソロ曲「I・だって止まらない」の振付を担当。この曲はSnow Manのベストアルバムにも収録され、ミュージックビデオは大きな再生回数を記録しました。

2025年3月にはTBS系「ラヴィット!」にサプライズ登場し、宮舘さんと一緒にこの曲を披露。真っ赤なドレスをまとって華麗に踊る姿に、「一瞬誰かと思った」「美しすぎる」とネット上が騒然となりました。30年以上前に安室奈美恵さんの振付を手がけた人が、令和のトップアイドルグループの振付も担っている。この息の長さこそ、KABA.ちゃんさんが本物の実力者である証拠でしょう。

Instagramで発信する飾らない日常

KABA.ちゃんさんは、公式Instagram「@kabachan_official」で近況をこまめに発信しています。プロフィール欄には「タレント/振付」とあり、プラチナムプロダクション所属としての公式アカウントです。仕事の告知から華やかなオフショットまで、相変わらずのポジティブなエネルギーが伝わってくる投稿が並んでいて、ファンとの距離の近さがうかがえます。

露出が一時減ったとはいえ、こうしてSNSを通じて元気な姿を見せ続けてくれているのは、ファンにとって何よりうれしいことですよね。

二刀流で広がる、これからの活躍

2026年現在のKABA.ちゃんさんは、「KABA.ちゃん」として振付・タレント活動を続けながら、「龍イチカ」として俳優の経験を一歩ずつ積み重ねていく、という段階にあります。ドラマデビューはまだ始まったばかり。これから龍イチカとしてどんな役に出会い、どんなお芝居を見せてくれるのか。長いキャリアに裏打ちされた表現力だけに、期待は膨らむばかりです。

06まとめ

「SMAPの振付師」としてお茶の間に登場し、明るいキャラクターで愛されたKABA.ちゃんさん。テレビで見かける機会は一時減りましたが、2026年現在も振付師として第一線に立ち続け、さらに俳優「龍イチカ」として新しい挑戦を始めています。

KABA.ちゃん 2026年現在まとめ

  • 振付師として今も第一線で活躍。2025年にはSnow Man・宮舘涼太さんのソロ曲振付を担当
  • 2025年3月「ラヴィット!」での華麗なダンス姿が大きな話題に
  • 2025年、俳優としての活動名を「龍イチカ」と発表
  • 2023年から演技スクールに通い、基礎から学び直し
  • フジテレビ系ドラマ「愛の、がっこう。」で念願のドラマ初出演
  • タレント・振付は「KABA.ちゃん」、俳優は「龍イチカ」の二刀流体制
  • 公式Instagram(@kabachan_official)で近況を発信中

90年代から振付師としてシーンを支え、タレントとしてもお茶の間を明るくしてきたKABA.ちゃんさん。56歳になった今、培ってきた表現力を武器に、俳優という新しいフィールドへ踏み出しています。これまでも自分の生き方を自分で選び取ってきた人だからこそ、この新しい挑戦も、きっと自分らしく咲かせてくれるはず。龍イチカさんとしての今後の活躍を、楽しみに見守っていきたいですね。